2011 Formula Challenge Japan Rd.10

予選 決勝 台数 天候 路面 サーキット
2011年10月07日 2011年10月08日 19台 晴れ ドライ 鈴鹿サーキット

レースレポート

いよいよ大舞台がやってきた。昨年に引き続き、Formula1世界選手権の開催期間中に前座としてFCJのレースが行われるのだ。10万人を超える観客を前に走れるとなれば、嫌でも気合が入るレースである。特に今年は天候に恵まれたこともあり、金曜日から大勢の観客がコースサイドに詰めかけていた。台風の影響で中止となった前回のレースの分まで取り返すべく、全力で挑んだ結果をお伝えしたい。

10.7 フリー走行 観客動員数35,000人

F1のスケジュールを最優先に考えられたタイムスケジュールでは、予選前のフリー走行はわずか30分に限られていた。新品タイヤは使えず、前回のテスト中に使用した比較的程度の良い中古タイヤを使用する。

この走行より前はしばらく走行が無かったため、走りはじめの路面は非常に滑りやすく、スピンやコースアウトも多く見られた。それは俺も例外ではなく、特に240km/h以上からの飛び込みとなる1コーナーでは3回転の大スピンを喫してしまったが、幸いマシンにダメージは無くその後の走行を続けることができた。ライバルたちもスピンこそすれクラッシュに至る者はいなく、FCJドライバーの全員が大きくレベルアップしてきている証拠が見られた。

この走行では以前からの要注意ポイントであるシケインに重点を置いた練習を行い、明らかな改善を見る。内側の縁石を使う場合と使わない場合のラインを比較し、右から左へと切り返す間の中間車速を上げることが鍵だった。トップとのタイム差も0.7秒と縮まり、手応えのある走行となった。

10.7 予選

フリー走行から約半日、間もなく夕暮れと言う時間帯に30分間の予選が行われた。この予選はF1のフリー走行直後になるため非常にグリップ力の高いF1タイヤのラバーが路面にのり、そのラバーが剥がれる前にドライビングを合わせ込む必要があった。

コースイン直後からコースアウトぎりぎりまで攻め、計測1周目には2番手のタイムを刻む。上々の走り出しからさらにタイムを縮めるが、ライバルたちもすぐに好タイムを叩き出してきた。徐々に順位が下がるのを確認しつつも、さらなるタイムアップを目指してアタックを続ける。

しかし、10位か11位まで下がってしまった順位はなかなか上がらず、念のためピットインしてタイヤの空気圧を調整してみるも、すでにF1のラバーが剥がれてしまった路面では回復の兆しは見られなかった。トップから0.5秒差の10位であったが、5位から自分までの差はわずか0.1秒未満、全体としては15位までが1秒以内に収まるという激戦の予選となった。

10.8 Rd.10決勝 観客動員数62,000人

土曜日1番目のイベントとして午前中にレースが行われた。残念ながら路面にF1のラバーは無く、替わりに相性の良くないポルシェ・カレラカップのラバーがのっていたため金曜日のフリー走行以上に滑りやすい路面コンディションの中でスタートが切られた。

シグナルの消灯から動き出す瞬間にわずかなミスはあったが、前の集団のインを狙えるポジションで1コーナーに飛び込む!しかし、右へ右へと回り込む2コーナーで前を塞がれてしまい、せっかく上げた順位を落としてしまった。なんとかスタートのポジションは守り抜いて1コーナーをクリアする。得意なレース前半に前のマシンを交わして1つでも順位を上げたいところだが、巧みなブロックにラインを塞がれる。2周目のシケインに3台が一塊になって飛び込むが、ラインを膨らませた内側の車両を避けるように外側の俺はラインをワイドに取らざるを得ない。その隙に一団の後ろにいたマシンにすっとインを刺され、ポジションを下げてしまった。

その後は一列縦隊での走行が続いたが、ここで気持ちを切り替えて明日のスターティンググリッドを決めるベストラップを刻むべく走る。バトルの間に痛めてしまったフロントタイヤを意識し、なるべくハンドルをこじらぬよう気をつけながらの走行だ。結果、その後は順位に変動も無く、フライングのペナルティを受けた車両が1台あって10位でチェッカーを受けた。

10.9 Rd.11決勝 観客動員数102,000人

今日はグランドスタンドばかりか、入場口から遠く離れたスタンドまで埋め尽くすほどの観客がレースを見守っていた。かつては16万人という超満員も記録したF1日本GPだが、全席指定席となってしまった最近のレースでは最多の観客数となり、モータースポーツの頂点に相応しい舞台が整った。

Rd.10のレース中ベストラップでスターティンググリッドが決まるため、12位からのスタートを切った。ここ鈴鹿ではアウト側からスタートしたいところだが、昨日同様にイン側からのスタートだ。行き場がない状況でアウト側から1台のマシンに先行を許してしまうが、テールトゥノーズで追いかける。タイムギャップは常に1秒以下を保ち、ミスがあれば逃さぬようチャンスに備えて差を詰める。しかし、既に傷んでいたフロントタイヤが悲鳴を上げ、周回を重ねるごとにアンダーステアが強くなる。

ジワリジワリと前のマシンとの差が開き、スリップストリームが利かなくなってきた。するとあっという間に後ろのマシンが背後に迫り、今度は後ろからのプレッシャーに耐えながらの走行が始まったが、真後ろにマシンがいるとはいえ守りの走行をするつもりは無い。ひたすら前だけを見て、後ろのマシンを引き離すつもりで走り続ける。しかし、残り3周となった1コーナーで足元をすくわれてしまう。シフトダウン時の操作が悪かったせいか必要以上にギアが勝手に落ちてしまうというトラブルにより、危うく追突されるかという急減速をしてしまったためだ。幸いオーバーレブなどのトラブルは無く、すぐに気を取り直して戦列に復帰する。

残り2周と少し、前後のライバルに挟まれるかたちで3台が連なり、誰かがミスをすればすぐに順位が入れ替わる緊迫した状況が続く。しかし、少ない残り周回では目立った動きは無いまま10周のレースにチェッカーが振られた。

レースを終えて

フリー走行や予選の時点で前回の合同テストの時に課題となっていたことを克服できていただけに、あともう一歩のタイムアップを果たすべくプッシュを続けた週末だった。しかし、そのあともう一歩を詰めるに当たりマシンを如何にして曲げてあげるかという、レーシングドライバーの基本といえる仕事の大切さを思い知った。その仕事ができるかどうかでタイヤライフが変化し、決勝中の激しいグリップダウンを招いてしまうからだ。ついに最終イベントとなる次回の茂木戦では、そのことをしっかりと意識して挑みたいと思う。

また、この日のためにトレーナーの指導のもとで筋トレを再開し、体力はもちろんドライビングの安定性を高めることに努力してきた。その効果は大きく、30分ノンストップの走行でも全く疲れは感じなかった。茂木戦では3日間で9時間以上のフリー走行後にレースウィークとなるため、これまで以上に筋トレを行って備えたいと思う。

課題がはっきり見えているだけに、明日へのモチベーションは非常に高い。引き続き、応援よろしくお願いいたします。


レースリザルト

決勝結果

Pos.No.DriverLapsTotal TimeDelayGapBestLap
111石井 一也1020'59.452165.13km/h 2'05.4382/10
22山田 真之亮1021'02.1992.7472.7472'05.4683/10
39勝田 貴元1021'03.1513.6990.9522'05.4365/10
44平川  亮1021'03.2593.8070.1082'05.4892/10
58元嶋 佑弥1021'04.4074.9551.1482'05.6084/10
612高星 明誠1021'05.2495.7970.8422'05.6737/10
710篠谷 大幹1021'07.5418.0892.2922'05.8178/10
817平峰 一貴1021'08.8039.3511.2622'05.7586/10
916朱  戴維1021'12.38812.9363.5852'06.1585/10
1015仁木 圭之1021'13.13013.6780.7422'06.0366/10
1118清原 章太1021'13.54214.0900.4122'05.6816/10
1214山部 貴則1021'16.95317.5013.4112'06.5989/10
1319松﨑 俊祐1021'17.72518.2730.7722'06.3777/10
1413柴田 隆之介1021'22.00722.5554.2822'06.3248/10
156岩月 邦博1021'30.27330.8218.2662'07.0409/10
163近藤  翼1021'31.04131.5890.7682'05.6214/10
以上 規定周回数完走:
1川端 伸太朗821'40.797 2Laps2Laps2'06.2308/8
5周藤 康平510'48.214 5Laps3Laps2'06.0135/5
7小河  諒 D.N.S. 0
ペナルティ
No.3 競技結果に30秒加算した。(FCJ大会特別規則第13条(反則スタート)による。)

予選結果

Pos.No.DriverTimeDelayGapLaps
111石井 一也2'03.914168.71km/h 8
22山田 真之亮2'04.0710.1570.15712
39勝田 貴元2'04.2940.3800.22313
410篠谷 大幹2'04.3180.4040.02412
53近藤 翼2'04.3830.4690.06514
612高星 明誠2'04.4340.5200.05113
78元嶋 佑弥2'04.4350.5210.00116
84平川 亮2'04.4550.5410.02011
916朱 戴維2'04.4550.5410.00014
1015仁木 圭之2'04.4630.5490.00814
115周藤 康平2'04.5230.6090.06014
1218清原 章太2'04.5580.6440.03513
1317平峰 一貴2'04.6510.7370.09314
141川端 伸太朗2'04.7060.7920.05513
1514山部 貴則2'04.9821.0680.27614
1613柴田 隆之介2'05.2071.2930.22515
177小河 諒2'05.3021.3880.09514
1819松﨑 俊祐2'05.5821.6680.28015
196岩月 邦博2'06.2712.3570.68914
以上予選通過車両:
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